.
冷たい霧のシャワーに、天井近くに靄るバラの香りのバスルーム。
靄が創った雲のからの、優しい霧が雨のように私に降り注いでくれるけれど・・・
窓に滴たる冷えた水蒸気が雫となって幾筋もの線を作り流れている. . .それが、滝の様に見えていた。この最上階の彼の部屋。バスルームの壁一面の大きな窓に遮るものの何も無い、遠くに見えるはずのスカイツリー・・・その“ 空の樹 ”という名前の夜になると見える光の大きな樹も今は見えない、雨の闇。
街のネオンが滴り落ちる雫に写り、雫がゆっくりと落ちて線を作り止まり又動き出す度に揺らめいているのだけが見える。
その滝の向こうに見えるはずの光の空の樹を、雨の降る夜、雨が靄の中に隠していると思っていた。心の中にいる誰かを、その空の樹が見える度にいつも思い出していた。
二人で追いかけた・・・大きな樹から落ちてきた一枚の木の葉・・・
蒼い空気の中に水の流れる音が耳に届いていて
木漏れ日の中に流れる風に、さらっとなびいた金色の貴方の髪がその度に輝いて
二人で手を繋いで見詰めあい、微笑んだまま光の中に消えた私達・・・
あの撮影の時・・・
繋いだ手は暖かくて、優しく包まれて、でもぎゅっと握っていたのはお互いにだった。
______ 手を繋いだ時に、魔法の力と理解するのに、時間は要らなくて・・・
…can make this world seen in light 自分の世界を明るく照らしてくれて
…can make me in darkness to bright 闇から引き上げてくれた
Only you _____ 貴方だけが・・・
微笑んで・・・手と同じ様に、優しい温もりの空気に包んでくれていた. . .
バラの沈んだバスタブに、乳白色の中から真紅の色が水面に写っていてピンクに染まる
キラキラと傍にゆれる、蓮華のキャンドルの上に浮かぶ・・・貴方のサイン
真紅の100本のバラのとてもよく似合う、私の憧れの人・・・
貴方に貰ったバラの色に思う・・・彼は私に、御伽の世界で愛をくれたのだと。
冷たい霧の降り注ぐシャワーを何もすることなく頭から浴びて、身体に残された貴方の痕跡に貴方の生きる御伽の国を思い返す。
私を抱きしめてくれたあの体に・・・
沢山の女の子が我先にと同じエレべーターに乗り込んで、その貴方の体に寄り添う様にしていていた。その前・・・
ジャケットを脱いだ時の貴方の背中に輝く窓一面の太陽の光。
その光の中に、貴方の髪がキラっと一瞬だけ・・・金色に光って・・・
金色の煌きを掻き消す様に、なびかせて歩きながら彼女たちに微笑んだ貴方。
明るい背景の中にいる貴方が・・・
その背中に日の光を浴びた姿が、光の中に一度だけ影となった事も・・・
暗い木漏れ日の中にいる貴方と・・・
私と手を繋ぎ微笑んで見詰めあい、二人で目映い光に消された事も・・・
窓辺に残された様に浮かび上がった貴方の書いたサインを、滴るように落ちてくる滝の様な線が傷つけて消す様に・・・貴方のサインも同じ滝の一部となって同じ雫に溶け込んで落ちて行く。
その線の向こうに見える闇の夜・・・
私を綺麗にしてパーティにエスコートしてくれた人と並んで、貴方が見詰めていた窓の外には・・・
キラキラ光る街の明かりが、“ 地上の星空 ”とその映像の中で貴方が言っていた。
地上の星空の世界と遮られる様に隔たったガラスに映った、貴方の姿。
優しく微笑む貴方の顔は、木漏れ日の中に私を見つめてくれた微笑みにとても似ていて、
窓の外の闇・・・地上の星空に重なって・・・
ホテルで見た街のネオン・・・同じ地上の星空が見えていた. . . .
貴方の映像の中に聞こえるピアノの曲と、自分が見た地上の星空の中で弾いてくれたピアノの奏でる曲は違うけれど・・・・・
もう一人・・・
ピアノに向かい、音を一つずつ出している・・・
ピアノの黒い表面に映った人のその顔には見覚えがある。
子供の頃から自分の好きな事には何事にも一生懸命で、他の何も見えないで集中する時の顔。
_____ ただ逢いたい・・・って、
独りにさせる・・・って・・・
涙が落ちてピアノの鍵盤から心の声を奏でる様に、闇の暗い世界に浮かび上がった姿
一歩前に出ても、涙はもう落ちなくて・・・微笑んだ・・・
その微笑は・・・
もう頭から一生離れない程、子供の頃に毎日見ていた笑顔
微笑みの中に感じた、何かを決心する時の表情は、子供の頃のままだった。
胸の前で両手を繋ぎ合せ、目を瞑って自分の手にキスをする事は、昔から変わらない・・・
・・・おまじない・・・
いつの頃からか そうしている事を、私は同じ部屋に住んでいた時に気付き始めた。
彼がどんなに望んで夢を見て、自分で努力しようともがく姿も見ていた。
私が子供の頃に、誰も居ない所を探し求めて彷徨いながら、我慢出来なくなって
涙を落としながら独り歩いていた様に・・・
・・・隠れて独り
静かに涙を流しながら、曲を作っていた姿を思い出す。
理由は分からないでいたあの頃。・・・でも今なら分かる気がする。
職種は違えど この業界の厳しさは同じ。少しでも余所見をしたり他の人に浚われたり直ぐに消える事は、自分でも判っている。
静かに涙を流していたのは、自分の生きる世界の本当の厳しさに触れていたと自分にも分かるように成った。
子供の頃に私が隠れて泣いた様に、彼も私に隠れて泣いていた。
私達はこうして二人、お互いの心を隠す事は二人の中の暗黙の了解の様に心に刻んで、今まで育って来た。
だから・・・
そっと・・・
その場を離れる事も、何もその後言わない事は子供の頃からの、二人の癖で
そっと・・・
彼が泣く時は影で支えてあげたいと、自分の中に芽生える感情にも、子供の頃からの同じ. . .
あの、大粒の涙を落とす映像・・・
私の中では、信じられなかった。
自分もこの業界に籍を置くようになり、画面に映り沢山の人が見ている事を知っている。
視聴率、トップチャート、
そんな数字に表されるほど、手に取る様に分かる確信。
沢山の人が彼の泣いた顔を見る事を、彼は今まで隠してきたものを曝け出してもいいとさえ思って映させた事。
自分にすら見せた事無い、涙を流した映像に・・・
大粒の涙が奏でる曲
_______ 逢いたい・・・って . . .
アイツの心の中はもう、いっぱいなのだと悟る。
どうしても、自分の感情を抑えてまでも、ただ・・・
逢いたくて、独りにさせる・・・って. . .
ピアノの前で独りで隠れて涙を流していた。その映像・・・
映像の中では、独り、ピアノの前で静かに流した、私にも隠れて泣いていた同じ顔。
それを映像に収めさせて、沢山の人に披露されても、それでも・・・
逢いたい気持ちが上回って焦った、本心から奏でた、涙の旋律だと思って見ていた。
アイツから送られてきていた曲は、この曲も入っているのだと気付いていたけれど・・・
その曲名に開けないでいたファイル。
聴けない・・・
その感情が大きすぎて、敦賀京子としての撮影を明日に控えた私の心の中には、もう聴いてしまった、一つの曲だけでギリギリだった。
それに・・・
敦賀さんの演技を勉強するつもりで見ていただけの自分。
自分が推薦されて直々のオファーを受けた。
演技のつもりが演技でなく成っていた自分を、垣間見た事も・・・
そして、彼の違う仕事の顔を見てしまった時に感じた感情までもが、その後に映された敦賀さんも・・・
全てが自分の心を容赦なく掻き混ぜるのには十分だった. . . .
.
冷たい霧のシャワーに、天井近くに靄るバラの香りのバスルーム。
靄が創った雲のからの、優しい霧が雨のように私に降り注いでくれるけれど・・・
窓に滴たる冷えた水蒸気が雫となって幾筋もの線を作り流れている. . .それが、滝の様に見えていた。この最上階の彼の部屋。バスルームの壁一面の大きな窓に遮るものの何も無い、遠くに見えるはずのスカイツリー・・・その“ 空の樹 ”という名前の夜になると見える光の大きな樹も今は見えない、雨の闇。
街のネオンが滴り落ちる雫に写り、雫がゆっくりと落ちて線を作り止まり又動き出す度に揺らめいているのだけが見える。
その滝の向こうに見えるはずの光の空の樹を、雨の降る夜、雨が靄の中に隠していると思っていた。心の中にいる誰かを、その空の樹が見える度にいつも思い出していた。
二人で追いかけた・・・大きな樹から落ちてきた一枚の木の葉・・・
蒼い空気の中に水の流れる音が耳に届いていて
木漏れ日の中に流れる風に、さらっとなびいた金色の貴方の髪がその度に輝いて
二人で手を繋いで見詰めあい、微笑んだまま光の中に消えた私達・・・
あの撮影の時・・・
繋いだ手は暖かくて、優しく包まれて、でもぎゅっと握っていたのはお互いにだった。
______ 手を繋いだ時に、魔法の力と理解するのに、時間は要らなくて・・・
…can make this world seen in light 自分の世界を明るく照らしてくれて
…can make me in darkness to bright 闇から引き上げてくれた
Only you _____ 貴方だけが・・・
微笑んで・・・手と同じ様に、優しい温もりの空気に包んでくれていた. . .
バラの沈んだバスタブに、乳白色の中から真紅の色が水面に写っていてピンクに染まる
キラキラと傍にゆれる、蓮華のキャンドルの上に浮かぶ・・・貴方のサイン
真紅の100本のバラのとてもよく似合う、私の憧れの人・・・
貴方に貰ったバラの色に思う・・・彼は私に、御伽の世界で愛をくれたのだと。
冷たい霧の降り注ぐシャワーを何もすることなく頭から浴びて、身体に残された貴方の痕跡に貴方の生きる御伽の国を思い返す。
私を抱きしめてくれたあの体に・・・
沢山の女の子が我先にと同じエレべーターに乗り込んで、その貴方の体に寄り添う様にしていていた。その前・・・
ジャケットを脱いだ時の貴方の背中に輝く窓一面の太陽の光。
その光の中に、貴方の髪がキラっと一瞬だけ・・・金色に光って・・・
金色の煌きを掻き消す様に、なびかせて歩きながら彼女たちに微笑んだ貴方。
明るい背景の中にいる貴方が・・・
その背中に日の光を浴びた姿が、光の中に一度だけ影となった事も・・・
暗い木漏れ日の中にいる貴方と・・・
私と手を繋ぎ微笑んで見詰めあい、二人で目映い光に消された事も・・・
窓辺に残された様に浮かび上がった貴方の書いたサインを、滴るように落ちてくる滝の様な線が傷つけて消す様に・・・貴方のサインも同じ滝の一部となって同じ雫に溶け込んで落ちて行く。
その線の向こうに見える闇の夜・・・
私を綺麗にしてパーティにエスコートしてくれた人と並んで、貴方が見詰めていた窓の外には・・・
キラキラ光る街の明かりが、“ 地上の星空 ”とその映像の中で貴方が言っていた。
地上の星空の世界と遮られる様に隔たったガラスに映った、貴方の姿。
優しく微笑む貴方の顔は、木漏れ日の中に私を見つめてくれた微笑みにとても似ていて、
窓の外の闇・・・地上の星空に重なって・・・
ホテルで見た街のネオン・・・同じ地上の星空が見えていた. . . .
貴方の映像の中に聞こえるピアノの曲と、自分が見た地上の星空の中で弾いてくれたピアノの奏でる曲は違うけれど・・・・・
もう一人・・・
ピアノに向かい、音を一つずつ出している・・・
ピアノの黒い表面に映った人のその顔には見覚えがある。
子供の頃から自分の好きな事には何事にも一生懸命で、他の何も見えないで集中する時の顔。
_____ ただ逢いたい・・・って、
独りにさせる・・・って・・・
涙が落ちてピアノの鍵盤から心の声を奏でる様に、闇の暗い世界に浮かび上がった姿
一歩前に出ても、涙はもう落ちなくて・・・微笑んだ・・・
その微笑は・・・
もう頭から一生離れない程、子供の頃に毎日見ていた笑顔
微笑みの中に感じた、何かを決心する時の表情は、子供の頃のままだった。
胸の前で両手を繋ぎ合せ、目を瞑って自分の手にキスをする事は、昔から変わらない・・・
・・・おまじない・・・
いつの頃からか そうしている事を、私は同じ部屋に住んでいた時に気付き始めた。
彼がどんなに望んで夢を見て、自分で努力しようともがく姿も見ていた。
私が子供の頃に、誰も居ない所を探し求めて彷徨いながら、我慢出来なくなって
涙を落としながら独り歩いていた様に・・・
・・・隠れて独り
静かに涙を流しながら、曲を作っていた姿を思い出す。
理由は分からないでいたあの頃。・・・でも今なら分かる気がする。
職種は違えど この業界の厳しさは同じ。少しでも余所見をしたり他の人に浚われたり直ぐに消える事は、自分でも判っている。
静かに涙を流していたのは、自分の生きる世界の本当の厳しさに触れていたと自分にも分かるように成った。
子供の頃に私が隠れて泣いた様に、彼も私に隠れて泣いていた。
私達はこうして二人、お互いの心を隠す事は二人の中の暗黙の了解の様に心に刻んで、今まで育って来た。
だから・・・
そっと・・・
その場を離れる事も、何もその後言わない事は子供の頃からの、二人の癖で
そっと・・・
彼が泣く時は影で支えてあげたいと、自分の中に芽生える感情にも、子供の頃からの同じ. . .
あの、大粒の涙を落とす映像・・・
私の中では、信じられなかった。
自分もこの業界に籍を置くようになり、画面に映り沢山の人が見ている事を知っている。
視聴率、トップチャート、
そんな数字に表されるほど、手に取る様に分かる確信。
沢山の人が彼の泣いた顔を見る事を、彼は今まで隠してきたものを曝け出してもいいとさえ思って映させた事。
自分にすら見せた事無い、涙を流した映像に・・・
大粒の涙が奏でる曲
_______ 逢いたい・・・って . . .
アイツの心の中はもう、いっぱいなのだと悟る。
どうしても、自分の感情を抑えてまでも、ただ・・・
逢いたくて、独りにさせる・・・って. . .
ピアノの前で独りで隠れて涙を流していた。その映像・・・
映像の中では、独り、ピアノの前で静かに流した、私にも隠れて泣いていた同じ顔。
それを映像に収めさせて、沢山の人に披露されても、それでも・・・
逢いたい気持ちが上回って焦った、本心から奏でた、涙の旋律だと思って見ていた。
アイツから送られてきていた曲は、この曲も入っているのだと気付いていたけれど・・・
その曲名に開けないでいたファイル。
聴けない・・・
その感情が大きすぎて、敦賀京子としての撮影を明日に控えた私の心の中には、もう聴いてしまった、一つの曲だけでギリギリだった。
それに・・・
敦賀さんの演技を勉強するつもりで見ていただけの自分。
自分が推薦されて直々のオファーを受けた。
演技のつもりが演技でなく成っていた自分を、垣間見た事も・・・
そして、彼の違う仕事の顔を見てしまった時に感じた感情までもが、その後に映された敦賀さんも・・・
全てが自分の心を容赦なく掻き混ぜるのには十分だった. . . .
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THE mimi's WORLD
Author:美海 * mimi
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the 5th mimi's world
* Icy Desert *
The Functions under
UNCOMPLITION
DRYNESS
QUIETUDE
their sensibility
of
Love Dreams
the BIRTH STONEs
- Feb.10th
Red Tiger's eye
..Awakening by
the Destruction and the Creation of Destiny
- May.29th
Iolite
..awakening by
Identity
- Dec.25th
Lapis lazuli
..awakening by
Reborn from Past Away
BURY
- anode shinning . . .* Red Tiger's eye (04/29)
- Dear. Own and Our Remembrance _ Red Tiger's Eye (02/19)
- Dear. Own and Our Remembrance _ Lapis Lazuli (12/25)
- abreast. . .* Red Tiger's eye (09/30)
- Awake by abreast shine of_ Red Tiger's eye . . .* Lapis Lazuli (08/31)
- shinning AS of resonance by_THE red . . .*Iolite (08/08)
- Awake as lustily shine by_ the red. . .* Iolite (08/08)
- Awake as gazed by _ lustily shine. . .*Iolite (08/08)
KIND
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